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最近の家事情

核家族化が進み、スマートな家が多くなってきた昨今、お家に仏壇もないし、墓もない。という家が増えてきました。このような家は、お葬式をするときどうすればいいでしょうか?

昔の家はお寺との関係が強く、昔から何かあったらこのお寺にお願いするというのが決まっていました。先祖代々の墓やお骨がお寺に埋葬されていて、いわゆる菩提寺とかお手次寺などといわれています。生活に宗教的行事が溶け込んでおり、お寺自体もこの檀家制度で維持発展してきた経緯があります。次男の家も三男の家もあまねく本家に倣うので、分家が進んでもお寺を支えることができていました。

ところが時代の流れで地方から都市への若者の移住が集団で行われるようになり、少子化と相まって地方の過疎化を推し進めています。家の後継者がお寺との付き合いをできなくなって久しく、その世代が寿命を迎えつつあります。見送るのは、お寺や宗教とは何の縁もなく育った世代でいわゆる団塊ジュニア世代です。ボリュームゾーンですが、お寺との付き合いはありません。

そのような世代の方々は、家に仏壇もないしお墓もありません。では親が亡くなったときどうするか。

実家の跡取りで墓守りを親からお願いされているような方は、昔からの菩提寺やお手次寺で決まりです。遠くてもお参りに来ていただくか、住職と相談し近所の同じ宗派のお寺にお参りだけをお願いし、お骨を菩提寺に納骨する段取りをすることになります。その後家には小さなお仏壇を置いてご先祖を供養することになると思います。

親自体がお寺となんの縁もない分家で墓も仏壇もなければ、喪主を務める方の自由な考えに沿った供養をしていただければよいと思います。

何もしない火葬のみも有りですし、宗教的な儀式をせずにお別れ会を催してもいいですし、葬儀屋さんにお寺を紹介してもらってそこで鄭重なお参りをしていただくという弔い方もあります。

葬儀屋さんは事情通なので、親身になって相談に乗ってくれます。いろいろ考えをぶつけてみてください。